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ALIEN2 ON EARTH エイリアンズ

★★★映画
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映画情報

原題: ALIEN 2 SULLA TERRA(伊) / ALIEN 2 ON EARTH(英)

製作年:1980年

ジャンル:ホラー

監督:チロ・イポリト(Ciro Ippolito) (サム・クロムウェル名義も有)

上映時間:83分

この映画について

子供の頃、このタイトルを従兄弟にレンタルビデオで見せられ、血みどろホラーでトラウマでした。 たしかその時の邦題は”エイリアンズ”で、またレンタルビデオ店に“この映画は人気のエイリアン2(ジェームス・キャメロンのやつ)とは違うものです!”とでかでかと張り紙されていたのが印象的でした。 そういうのもあり頭の片隅に残っていて思い出した時にDVDを探していたのですが、日本語版は見つからず、ついにこの度英語版を入手することが出来ました。

あらすじ

宇宙探査から帰還する宇宙船、それを待つ地上クルー達や中継のシーン、それを放映するテレビ局?(ロメロのゾンビの最初のシーンを彷彿とさせる)シーンからスタートします。

舞台はアメリカのカリフォルニアで主人公たちは洞窟探検家。 目的の洞窟探検に入る前にボーリングやらバーで英気を養います。

一方、宇宙飛行士の持ち帰ったもの?宇宙船に付いたものの破片?らしき謎の石状物体Xが各所に散らばっているようで、謎の物体を拾ってしまった一般市民に被害が出始めてしまいます。

そんなことを知らない主人公の一人が洞窟に入る前にその石を拾い、珍しいので土産にしようと洞窟探検のバッグに忍ばせてしまいます。 それが後に悲劇を生むとは誰も知らず、男女混成ペアは探検服に身を包み洞窟に潜り込むのでした。

舞台となる鍾乳洞の美しさには一見の価値ありです。イタリアのプーリアにあるカスティリャーナ洞窟(Grotte di Castellana_wikipedia)などで撮影されたもので、尖った鍾乳石の間を歩いたりクライミングしたり、キャストは結構苦労したのではないかと思います。 山口の秋芳洞などが好きな方は洞窟のシーンだけでも一見の価値ありです。

探検半ばあたりで、メンバーが拾った石が青く光り鼓動していることに気づきます。しばらく眺めているとチェストバスター巨大ホルモン的な化物が出てきてパニックに。

て、洞窟由来の化物じゃないんかい!自分たちで持ち込んどるやんけ!

主人公たちはなんとか脱出しようとしますが、いつの間にか洞窟各所に根を張り始めているエイリアンに次々と犠牲を出していきます。 なんとか生き残ったメンバーは地上に戻りますが、カリフォルニアはゴーストタウンに。

洞窟で危ない目にあっている間、地上の人々は既にエイリアンに同化されてしまっていたのでした。 次に同化されるのはあんただ……でEND。

うーん、後味悪いラスト。

感想

子供の頃はトラウマでしたが、今見たら怖くもない低予算Z級ムービーでした。あと、VHS版だとラストの地上シーンで紫色フィルターがかかっていた気がしましたが、今回は自然色でした。

この作品、音楽だけは文句のつけようがないところや、場面とストーリーが繋がってそうで繋がっていない(洞窟とエイリアンの出自)ところ、タイトルにエイリアン2と名付けてしまうあたり、ロメロのゾンビがヒットしたので即年ゾンビ2としてロメロゾンビと何の関係もないゾンビ映画を撮って中ヒットしたイタリアの名?迷?監督ルシオ・フルチ的な思考だな~とか思っていたら、このチロ・イポリト監督、ルシオ・フルチのやり方を見てこの映画製作を思い立ったそうです。当時のイタリア映画界は元気だったのですね!

余談

前段で出てきたロメロのゾンビのパク……オマージュ、ルシオ・フルチのゾンビ2は、現在サンゲリアというタイトルで落ち着いています。

んが、そもそもロメロのゾンビはナイトオブザリビングデッドの続編なんで、既に2作目です。そういう意味でフルチのゾンビ2は間違いで正しくはゾンビ3にすべきなのですが、イタリアの人はそんなこと気にする様子もなく、別のイタリア監督がゾンビ3を撮影するという始末です。

ルシオ・フルチ監督はサンゲリアはじめ、このエイリアンズ以上にストーリーが繋がってそうで繋がっていない映画を撮っています。好きな人は好きな監督で、地獄の門やらビヨンドやら墓地裏の家やらといったゾンビ問題作を色々と生み出しています。また機会があれば紹介したいですが、地獄の門とビヨンドのDVDが高騰しているのが痛いなぁ。墓地裏の家は持っているのでまずそれから……。

評価

★★★☆☆ イタリア人は(いい意味で)バカだな!と感じる映画です。出来はともかく、好きに作っている感がよく出てます。 

派生作品

80年代のイタリアン血みどろホラー映画群

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ちなみに

もう一本トラウマ作品があります。 最初は研究施設?発電所?みたいなのをテロリストに占拠され、ラストの方で屋外の放射性廃棄物処理場でちょっとおかしくなったテロリストと格闘する洋画で、最後主人公たちも放射線で少しおかしくなって放浪する、みたいなものでした。

Google様でもなかなかそれらしき映画が見つかりません。一緒に見ていた父も他界してしまい(生きていても覚えてないでしょうが)、多分80年代の作品なのだと思いますが、知っている人は情報ください。

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