この記事のもくじ
*この話はGoToトラベルキャンペーンとは関係ありません
あれは3年、4年前……あれ?いつだっけか……定かではないけれど
この話に出てくる宿は、廃業していて時効ということでお話します。
K知県の○国88ヶ所巡りの山場、足○岬に旅行した時の話です。
走りごたえのある山道、○摺スカイラインを走って夕方、予約してある宿付近にたどり着きました。
そこはホームページだと、家庭菜園の野菜と新鮮なカツオ料理が売りということかつ、立派な温泉の写真もあり、さらに価格もリーズナブルで、いいところを見つけたとワクワクしたものでした。
そもそも今まで何十件も泊まって外れだったのは、金○羅山の麓のつ○や旅館(あ、これも四国だった……)一軒で、宿でハズレを引くほうが難しいという慢心がありました当時。
が、入り口は……
宿への進入路は未舗装で、草ボーボーでした。
途中、重機が入って平らにしている空き地などもあり荒涼感が。
ちょっと嫌な予感はしたものの、逆に穴場かもと思い宿へとたどり着きました。
車を停めるとおばあちゃんに出迎えられました。
予約した者と伝えて、宿泊に関して何巡か会話のやり取りをしたのですが、なんとなく言動がズレているような感覚で不安を覚えたのでした。
恐怖の始まり
2階の部屋に通されます。
この部屋がまずひどい。
- 部屋はかび臭い。
- 部屋内にはゴキブリ退治のブラックキャップがいたるところにある。
- トイレは和式。しかも居間より一段高いところにトイレがあるというのがイヤ。
- 布団はセルフでひくシステム。引くとなんかジメジメしている。
この時点で同行者がドン引き。
まあ、料理と温泉が良ければいいじゃないと温泉に入ろうとする。が、ばあちゃんから驚愕の言葉が。
- 温泉は、近くの足摺テ○メ(温泉リゾート的施設)へ行くシステム
この宿のホームページの温泉写真は別施設、足摺テル○のものだったのです。
宿のお風呂は使えないのか?と聞くと、お湯張っていない、シャワーならすぐ使えるとのこと。
同行者が一応風呂を見に行くも、暗い顔をして戻ってきます。
「風呂場をゴキブリが這い回ってた……」
というわけで、しょうがなく車に再度乗って足摺○ルメへ行き、そこの温泉に入りました。ここはキレイでした。むしろこっちに泊まりたいくらいと全員思いましたね(現在休館中)。
旅館に戻って、かび臭い部屋で愚痴ばかりの我々。ただ、料理に一縷の望みをかけていました。
リアルバイオハザード
食事の前に用事があって、1階に降りるとむせかえるような血なまぐさい匂い。
調理場でカツオをさばいているようです。
にしても生臭い。昔小学校の理科室でサンマの解剖をしたら、しばらく理科室の魚のニオイが取れなかったことを思い出します。
用事を終えて、吐き気を覚えながら2階へ戻りました。これは料理ももしかして……という気持ちを抱きつつ。
そして夕食です。
おばあちゃんは配膳に出てこず、お手伝いさん的な人が一人で配膳。
客は3グループ12人ほど。
友人同士グループっぽいのと、ファミリーと、うちのグループです。
で。
- 食事の間は結構広いのに、一列の大机に隙間なく座らされるという配慮の無さ。
- さらに出てきたカツオのたたきが予想通り生臭くて生暖かくてマズイ。
- 天ぷらは揚げて何時間経ってんのレベルでクシャクシャでカラッと感がなくマズイ。
- 極めつけは、白米と一緒に虫(幼虫ぽいやつ、コクゾウムシ?)が炊き上げられて入っている。まじで。
同行者は白米の虫を見た時点で食事放棄し窓の外を眺めるモードに。その後すぐ、ファミリーの子供がお米に虫がいる~と禁句を言って場が静まり返ります。
友人同士グループはワイワイしながら食べていましたが、ファミリーと我々は目配せして早々に撤収。これを食べてはいけない、ここにいてはいけないという妙な一体感がありました。
戻る途中でおばあちゃんに遭遇するも、なんかよくわからないことを言う。お手伝いさん的な人が来てどこかへ引き戻しました。
多分ボ○ているのではないか……。
館からの脱出
ブーブー言う同行者たちを抑えて、ジメジメした布団で寝ます。虫嫌いの同行者は帰りたい、出たいの連呼。でももう他に寝る場所がないのでしょうがないです。
そして早朝、こんなところで朝食取れるかという全会一致の意見で逃走することに。
車に荷物を積んでいると、ババ……おばあちゃんが出てきました。
挨拶かと思いきや、昨日の足摺テル○の入浴料金を払ってねということでした。
お金の記憶はしっかりしとんな。
で、脱出しました。
冗談みたいな話ですが、本当にあった怖いトラベルGoToの話です。
どうしてこうなった
もともとのホームページだと、じいちゃん+ばあちゃんの宿で写真もツーショットだったのですが、じいちゃんの影の形もなかったです。
というわけで、料理を担当していた(多分)じいちゃんが亡くなられてしまい、他全般やっていたばあちゃんもちょっとボケてしまい、お手伝いさん的な人(娘さんかな?それともパートさん?)が全部やることになってあんなことになってしまったものと思います。
しかしそんな状態が長続きするはずもなく、破綻が来るものです。
実際、我々が宿泊した数カ月後には予約できなくなっており、廃業した模様。
こういう末期状態の宿に泊まれたので、それはそれで貴重な体験だと思います。
足摺岬はいいところですよ!
水曜どうでしょうで有名な38番札所・金剛福寺があります。見ごたえある立派なお寺でした。
どこか天国をイメージさせるような庭園が印象的で、向かいが絶壁の海なので特に異世界感があります。
遠いですけれども行く価値は十分ある場所です。
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