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映画情報
原題:What Ever Happened to Baby Jane?
製作年:1962年
ジャンル:サイコ・サスペンス
監督:ロバート・アルドリッチ
上映時間:134分
あらすじ
ハドソン家の姉ブランチと妹ジェーンは昔からいがみ合っていた。
妹ジェーン↓は子供の頃、ショーで人気者としてブレイクしてブイブイ言わせていた。
一方、姉のブランチ↓は人気が出ず、ジェーンの影で臥薪嘗胆の日々を送っていた。
姉ブランチのほうが可愛いと思いますが、前髪が変なせいと、やっぱり子供は愛嬌なんでしょうかね。
しかし年月が経ち、ブランチは演技派女優としてブレイクし、すっかり立場が逆転する。
そんな中、ブランチとジェーンの乗ったクルマが事故を起こし、ブランチは下半身不随となってしまう。
泥酔して何も覚えていないジェーンが逮捕され、ジェーンがブランチを妬んでクルマで轢き殺そうとしたのだと報道された。
それ以降、二人は表舞台から姿を消し、ジェーンは車椅子のブランチを介護しひっそりと暮らしていた。
淡々と積み重なる時間の中で、罪悪感と姉への妬みがジェーンを次第に蝕んでいき、車椅子のブランチに対して徐々に狂気が向けられていくのであった。
みどころ
老いてなお……
車椅子生活の姉ブランチ。
車椅子ですが2Fに住まわされており、ほぼ軟禁状態です。
演じるのはジョーン・クロフォード。ハリウッドの大物女優です。
妹のジェーン。メイクも目つきも振る舞いも、もうイっちゃっています。
超攻撃的な鈴木その子です。
演じるのは同じくハリウッドの大女優ベティ・デイビス。
老いて狂気が進行していく妹ジェーンの奇行はどんどんエスカレートしていきます。
姉ブランチは家政婦や医師に相談して、なんとかこの生活を抜け出そうとしますが、狂気の中に強かさを持つ妹ジェーンはなかなか手ごわくうまくいきません。
そしてこの姉ブランチにも秘密があり、決定的に家を出るふんぎりを付けることができない部分もあります。
狂ったオバサン映画のパイオニア
ヒッチコックのサイコのような二重人格映画のように、狂ったオバサン映画もすっかりメジャーです。
例:13日の金曜日part:1、ミザリー、黒い家……そのパイオニアとなったのがこの映画です。
老姉妹の確執という映画の内容もセンセーショナルだったようですが、この二人の共演も元々色々と確執があったようでそっちも衝撃だったようです。
基本的に姉がカワイソウな映画ですが、私生活を調べると姉妹両役ともにクセが強すぎます。どちらかというとイジメられる姉ジョーン・クロフォードの私生活の方がやばめで怖め。昔の大女優って怖いです。
妹ベティ・デイビスは若いうちから色々と役を選ばず熱演していたようで職人気質感がありますが、ワガママすぎてエピソードに事欠かない人ですね。
評価
★★★★★
姉のことごとく失敗する脱出策、紙一重で隣人・客人に分かってもらえないヘルプメッセージに、志村ー後ろ後ろ感が高くハラハラします。後半ついに妹が120%プッツン暴走して屋敷から一気に外に舞台が変わるスピード感もいい加減ハラハラに飽きていたところにいいメリハリとなります。
そしてラストの虚しさも必見。一度見ておいた方が良い名怪作です。
派生作品
関連作:ふるえて眠れ
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