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アメリカの2019年6月新車販売台数
去年の4月にGMが単月新車販売台数発表をやめて、フォードやFCAも追従して四半期ごとの発表に切り替えてしまったことでイマイチよくわからなくなっていたアメリカでの新車販売台数。
その中でも予測値などで奮闘してデータを集めているマークラインズの記事によると下記の模様です。
2019年6月 | 2018年6月 | 前年同月比 | 2019年 | 2018年 | 前年同期比 | ||
シェア増減 | 1-6月累計 | 1-6月累計 | シェア増減 | ||||
GM (Est.) | 合計 | 249,182 | 256,609 | -2.90% | 1,409,321 | 1,472,884 | -4.30% |
シェア | 16.50% | 16.50% | 0.0 pt | 16.70% | 17.10% | -0.4 pt | |
Ford | 合計 | 218,691 | 229,537 | -4.70% | 1,231,454 | 1,271,714 | -3.20% |
シェア | 14.50% | 14.80% | -0.3 pt | 14.6% | 14.80% | -0.2 pt | |
FCA | 合計 | 206,083 | 202,264 | 1.90% | 1,096,110 | 1,115,476 | -1.70% |
シェア | 13.60% | 13.00% | 0.6 pt | 13.00% | 13.00% | 0.0 pt | |
Toyota | 合計 | 202,352 | 209,602 | -3.50% | 1,152,108 | 1,189,312 | -3.10% |
シェア | 13.40% | 13.50% | -0.1 pt | 13.7% | 13.80% | -0.2 pt | |
Honda | 合計 | 135,901 | 146,563 | -7.30% | 776,995 | 787,824 | -1.40% |
シェア | 9.00% | 9.40% | -0.4 pt | 9.2% | 9.10% | 0.1 pt | |
Nissan | 合計 | 123,504 | 145,096 | -14.90% | 717,036 | 780,695 | -8.20% |
シェア | 8.20% | 9.30% | -1.2 pt | 8.5% | 9.10% | -0.6 pt | |
Hyundai | 合計 | 66,089 | 64,052 | 3.20% | 343,335 | 335,048 | 2.50% |
シェア | 4.40% | 4.10% | 0.3 pt | 4.10% | 3.90% | 0.2 pt |
やっちゃったぜ日産!-14.9%となりました。
が、実力的にこんなものかと思います。
ココ数年の日産快進撃の裏側
2015~2017年くらいに台数が急進し、ついに万年勝てなかったホンダを超えるシェアを確保する月もあった日産ですが、まあ普通そんなに台数は急に伸びないわけです。欧州のキャシュカイみたいによっぽどのヒット車が出ない限りは。
この快進撃の中身ですが、この数年、ゴーン元会長の意を受けて日産USAは販売奨励金を増やして台数を無理くり増やしていたのですね。メーカー平均30万円/台のところ、日産は1台あたり45万円ほど出していたとか。
また、レンタカー向けに格安金額で数千台卸すとかやっていたようで、リセールバリューが激減してブランド価値が崩壊した模様。
下記のサイトでも、ホンダはレンタカー販売してない、トヨタはごく少し、日産のアルティマは一番レンタカーでよく見る、だからすぐ中古車市場にあふれるので価値も低い、とか書かれています。
ゴーン氏流のコミットメント経営の悪い面が出たと言える結果で、これを推進したホセ・ムニョス氏はゴーン氏逮捕後すぐに日産を退社、現在ヒュンダイの北米販売を統括しています。
希望は……
ジュークの代わりに売り出したキックスが好調なのと、セントラ(シルフィ)とヴァーサ(ラティオ)のFMCがまだということです。2019年Q3~Q4あたりに出てくる予定でカッコも良いので、これで挽回できるかも。
ローグ(エクストレイル)もそろそろモデル末期なので、これも来年あたりにかけてFMCすると日産USAは実力で浮上することができるかもしれません。
ついでに日本でも浮上してほしいので、日本の日産も出し惜しみせずいろいろ出せや!
心配事は……
当初ルックスで注目されていたクーペっぽいセダン、マキシマの台数が大きく落ちてきていることと、アルティマがFMCしましたがイマイチ低迷していること。
前型のL33アルティマは大体毎月2万台販売し、2018年6月は26,956台の販売台数でしたが、2018年8月にFMC後のL34の月販売台数は2万台を切ることが多くなり、2019年6月は16,548台と前年比激減。
メインがローグなどのSUVにシフトしていることと、販売引き締めで実力といえば実力なのかもしれません。クルマの中身は良いと思うのですが……。
ついでに
マツダは22,828台(前年同月26,893台)で15.1%とこちらも激減。新型マツダ3に切り替わりましたがいきなり前年割れで見通し暗し。
DINKsやおひとりさま、評論家向けのクルマばっかり作っていたらそうもなりますわなと思います(毒)。
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