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日産・ルノー連合、自動運転でグーグルと提携報道 広報「憶測」
色々あった(あっている)日産ですが、この件については非常にまっとうなトヨタ的な方策を取ってきたと思います。
自動運転もそうですが、GoogleのMapデータのクオリティは今後20年は世界トップを走ると思いますし(筆者独断)、GoogleのAndroidは世界一のシェアのモバイルOSですので将来性、汎用性は群を抜いています。
この提携が実現すれば、真のコネクティッドカーというか、クルマで必要なコネクション機能を当たり前に搭載できる機会を日産ルノー連合はいち早く手に入れられるのではないかと考えています。
また、「憶測」と広報が言いつつも、2018年9月にすでにシステム部分のGoogleとの提携については記事になってましたので、自動運転関係の本提携も実現する路線ではないかと思います。
さて、今回はその自動運転問題は置いといて、2018年9月のシステム部分のGoogleとの提携から本当のコネクティッドカーとはなんだろう、ということについて考えてみたいと思います。
2019年6月、Google傘下のウェイモと正式提携することが決まりました。
突然だが、現状のコネクティッドカーなんて絶滅する!なんだってー(略)
今のデイズルークスのパナソニック製のナビにはNissan Connectなる機能がついていますが、目玉は下記。
■パーソナルサービス
普段スマートフォンでのお使いのTwitterやGmailをナビで受信し読み上げるなど 「クルマのなかでも便利」な機能を提供します。
- 行き先車メール
→スマホからナビにデータを転送する必要あり。直接ナビから検索させろ! - Google カレンダー™連携機能
- Gmail™連携機能
→いつ操作するのだ。クルマに乗っている時にメールチェックする必要あるかな? - SNS連携機能
→同上
違うだろ、違うだろー!この(略)と言いたくなる機能が満載です。というかそもそもクルマに乗ってる時にメールやSNSなんか見ません!運転中にこういうことをする必要が出てきたら、コンビニか路肩に停めてスマホで済ませましょう!
■ナビ向けサービス
通信機能を使い、常に最新の交通情報を基にした最速ルートなど、 多彩なサービスがドライブシーンの幅を広げます
- NissanConnect メッセージ(マイカーお知らせメッセージ)
→突然読み上げが始まりビビります 点検とか季節の挨拶は表示でいいのでは? - 最速ルート探索
→これはまだOK - ここです車メール(スマートフォン対応)
→スマホのGoogleMapでやります! - 情報チャンネル
→スマホのNEWSアプリでやります! - オペレータ―サービス
→カーウィングス時代から非常時に便利なので、これは評価高ですが年会費3,240円は高い。 - GoogleMap連携サービス
→これは便利そうでした。GoogleMapで行きたい地点を登録した自分の車へ登録、その後自分の車で受信すればその地点がナビに出てくるというもの。
ただし、デイズルークスは通信アプリサービス対象外なので使えません!怒!
スマホ→ナビへデータ転送の処理フローをやめ、ナビだけで完結するようにしないと意味がない
上記が私の結論です。
ということで今のスマホ連携ナビをなんとかコネクトというのはまだ時期尚早。Apple CarPlayとかAndroid Autoを間に挟むのではなくてナビ自体がダイレクトにインターネットにつながるようにしないと使いにくくてしょうがないです。
なんとかコネクトと本当に名乗っていいのは最低下記だと思います。
- ハードやソフトの仕様
■スマホからテザリングするか3Gか4Gか5G通信機能ハードでインターネット接続可能
■ナビだけでスマホのGoogle Mapのようなインターネット上のビッグデータを介した目的地検索が出来る
■ナビだけで検索エンジンを通して直接Webにつながり観光地データなどが見られるようになる
■地図の更新はリアルタイム というか地図データはWebサーバーにあるのでそれぞれの端末で更新の必要なし
■文字入力はなしで音声操作と少なめのタッチ機能が基本
提携先のGoogleはMapデータも持っていますし、Android OSも持っています。さらに精度の高い音声認識技術を持っているので、Ok Googleといえば目的地検索、観光地検索、音楽再生、ムービー再生など出来るAndroidとの組み合わせは真のコネクティッドカー実現に1番近い位置にあると思うわけです。
GoogleのMapデータの良さ
日本のGoogle Mapはゼンリンのデータで出来ている
パチンコガンダム駅なんて出てこない質の高いGoogleのMapデータですが、これを支えているのは日本だとゼンリンの地図データです。日本エリアだと右下にZENRINの文字が出ています。日産もゼンリンもどっちも北九州発祥の企業なのはなにかの縁なのでしょうか。
何が言いたいかというと、Googleはおそらく、日本以外でも各国の定評のある地図メーカーからデータ提供を受けてGoogle Mapを構成しているであろうということです。提携が実現すれば、日産ルノー連合はGoogleを介して世界中の質の高い地図データを利用することができ、質の高いナビ地図データと、早い更新スピードを手に入れることができます。
*その後Googleは独自地図にして一時期品質が荒れました。笑。
Android OSの拡がり
そしてナビの基本ソフトがAndroidベースのOSになれば、音楽再生とか、ビデオ再生とか、画像再生とか各ナビメーカーでバラバラに開発しているものをAndroidのアプリで統一できますし、WebブラウザーなどもChromeでいけます。またGoogle Playにあるアプリを利用できるようになれば、ベンダーのマーケットも拡がります。
タップ操作中心で運転操作を阻害するようなアプリやゲームは外しておかないとダメだと思いますが。
まとめ
Amazonやらで転がっている中国製、時々日本製がある、スマホ画面を移す・ミラーリングするだけの車載モニターやAndroid搭載ナビが結構売れているのも、私と同じような考えを持つ人が多いのだと思います。
こういうDOS/Vパソコン的なナビゲーション機能付きハードが出てくると、日本のナビメーカーの独自のナビというものがNECのPC-9800シリーズPCのようにガラパゴスになりそうで、今後淘汰されそうな自動車関連部品に専用カーナビというものが追加されそうな予感がします。
自動車メーカーは、固定観念にとらわれず、運転する時に必要な情報をいかにスマートに手に入れられるか、という視点でコネクティッドカーを考えていただきたいです。電車のSuica・PASMOなどの改札レスは本質的に無駄な作業を排除した、スマート化のいい例だと思います。
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