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リード工業の変わり種ヘルメットSTRAX D-SYS
リード工業といえば、ホームセンターヘルメットのイメージがありますが、結構変わったラインナップのヘルメットを出していたりもします。
その一つが今回紹介するSTRAX D-SYSです。残念ながら絶版となってしまいましたが紹介したいと思います。
D-SYSの特徴
フル装備状態のD-SYSは下記です。なんだか色々なヘルメットの要素が合体していて不思議な感じです。
というのも、このヘルメットの最大の特徴は各パーツを入れ替えて、フルフェイス~ジェット~トライアル風の6種類に組み替える事ができるところなのです。
購入してみましたD-SYS
フリップアップと違う方向性の面白さのメットを出した心意気を買ってみたい、ということで2017年春に購入してみましたD-SYS。サイズはL(58cm~60cm未満)。
届いた時の状態はStyle01のフル装備。
Style03モードのフルフェイス
現在、Style03のフルフェイスにして運用しています。
シールドやバイザーはシールドを止めているリングを反時計周りに外すと取れます。脱着が容易ですが、斜め入れしてしまうと即なめそうな怖さもあります。
外観の塗装はメタリックやパールのホワイトではなく、マットなホワイト。最近あまり見ないので逆に新鮮です。そして頭頂部のエアスクープは開閉できないタイプ。
チンガードの部分のベンチレーションは開閉できますが、開くのは少しだけかつ、吹き出し口がノーズガード前なので、シールドの曇りどめ効果が主でしょう。
Style06のジェットヘルメットにしてみる
チンガードはアゴの赤いパーツを外すと取れます。
これでジェットタイプです。
チンガードはしっかりした作り。重く、ブレスガードもしっかりしています。装着時の剛性感もかなりあり、OGKのAFFIDのチンガードよりしっかりしている印象。接続方法も二重の金具でしっかりとしています。
装着してみましたD-SYS
白い巨頭
さて、装着してみたのが下記。私の頭はLとXLの中間くらい。前後がXLサイズ。左右はLサイズぎりぎり外といった感じの巨頭です。
チンガードがフルフェイスよりだいぶ下にあるので、口が丸見えになるかと思いきや、意外とそうではなく大きなブレスガードが口を隠してくれます。
シールドは無段階に開閉してくれます。歪みもなく快適。純粋なフルフェイスに比べて視界が広く、開放感があります。
メガネスリットはないですが、柔らかいツルのメガネだとスルッと入ってくれます。
欠点……
Lサイズですがかなり帽体が小さいです。
長く装着していると頬が痛くなるのと、脱メット時に何か固い突起と面が頬骨に引っかかり更に痛いです。同じLサイズのKazamiだと問題ないのですが……D-SYS(左)とKazami(右)を比較してみたのが↓。
D-SYSはKazamiに対して明らかに横方向が狭いですね。
メーカーによって帽体をM以下とL以上で作り分けていたり、1つの帽体で内装の厚みを変えてS、M、L、XL対応したりと違いがあります。このメットに関しては後者のようかつ、そもそもちょっと小さめだと思います。
XLサイズの内装もオプションでありましたので購入しましたが、上記の理由で帽体自体がキツいので内装をXLにしても痛みの原因は除けませんでした、というわけで原因究明です。
原因をなくすため改造(自己責任)
痛みの原因を探りました。
頬パッドのボタン部分が頬に当たっている事がわかりました。3点支持なので頬側のボタンを1つ、カッターでメット側のメス側、パッド側のオス側両方飛ばしました。
2点支持でなんとかなります。でしょう。
ただ、これでもまだ固いものが当たります。その原因は下記のメット側の内装を剥がしたところにありました。この白い発泡スチロールと、写真には写っていないですが、下側の固いスポンジ素材が張り出していて頬に接触して痛いです。
内装取っ払ってこれらを削れば良さそうですが、さすがにそこまでやると安全的にヤバそうなのでやめときます。使い込んでヘタってきたらちょうどよくなるはずなので、それまで我慢します。
実走!
いいところ
このメットだいぶ軽く、首が疲れることもなく快適です。
また、視界がジェット並みに広いので開放感があり景色を見ながらちんたら走るのが楽しくなります。
ジェットだと視界が広いのですが、風がシールド下から巻き込んでくるのとチンガードのない不安感がありますが、このメットだと、視界が広くかつチンガードで風が巻き込んでこない+安心感有りです。
ツーリングするときにこのメリットは大きいと思います。
わるいところ
風切音が結構します。チンガードとメットのつなぎ目から音がしているようです。Kazamiではかなり抑えていましたが、こちらはもうちょっと頑張ってほしいレベルです。
また、横方向は前項で調整しましたが、前後方向のサイズも小さめのため、頭が締め付けられてしまい2時間ほど走っていると頭痛がしてきました。
こればかりはトンカチでスチロールを叩くしかないのか……(ダメ)。
まとめ
サイズがピッタリ合っていればかなりツーリング特性の高い面白メットです。85点くらい。
やっぱりネックはサイズですね。LLで帽体自体がでかければ……というわけで、メットのサイズについてリード工業さんに確認しました。
回答を頂いたところ、やはり帽体はワンサイズで内装で調整するタイプだそうです。ちょっと残念ですが、被ってたら馴染んできた感が出てきたのでよしとします。
- 快適性★★★
- 重さ★★★★★
- 視界★★★★★
- 静粛性★★
- 使いやすさ★★★
- コスパ★★★
- 総合★★★
その他のリード工業の注目ヘルメット
処刑ライダー的なBREEZ DRAGGER II
海外メーカーのシンプソン的なヘルメット。ドラッガースタイルというんでしょうか。
*生産終了*
人気があるヘルメットスタイルだと思うのですが、現在、他のメーカーで同様のフルフェイスヘルメットはアライのXDくらいなので、それに比べてリーズナブルな本製品は注目です。
ただし、Lサイズまでしかないので私にはアウトです。残念!
似たコンセプト品
ブラックにアクセントが目立つZIONE
STRAX SF-12ベースのカラーリング替えモデルだと思います。
*生産終了*
マットブラックにオレンジ、グレー、パープルのラインが入っています。
マットブラックなので経年劣化による加水分解が気になるところですが、カッコイイと思います。
定価2万円ですが実売1万円くらいなのと、LLサイズもあるのでリード工業のヘルメット入門に良いかもです。
ベースのヘルメット
次点のSOLDAD
*生産終了*
D-SYSのように半ヘル、セミジェット、フルっぽいスタイルにできるヘルメット。
しかし、後頭部の安全性が気になるのと、フルフェイス化のためフェイスガードを付けるとSG規格外で公道走行不可なのはいただけません。
アイデアと格好はいいのでナントカして欲しいですね~。
システムヘルメット
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