スポンサーリンク

日本で売られていない日産車 メキシコ編その2

日産
スポンサーリンク

メキシコ日産の車種紹介その2

前回はこちら。

日本で売られていない日産車 メキシコ編その1
ゴーン4度目の逮捕…… ゴーンの懐に入ったかもしれない疑惑のお金で、海外では売られているモデルをもっと日本で売ることができたような気がする今日このごろ皆さんいかがお過ごしでしょうか。 スズキは日本でハンガリー製のSX-4 Sクロスやエスクー...

ヴァーサ VERSA

特徴

日本ではティーダラティオの後継車ラティオとして売られていましたが、最初から売る気なしの値段とすっからかんの装備でいつの間にか消えていました。

昔、ティーダラティオに乗っていた身としてはラティオになってエンジンの排気量減、インテリアのソフトパッド全廃で質感大幅後退、ろくに選べないオプション群に幻滅しましたね。

メキシコでも、2016年くらいまで売っていたティーダラティオの後継として日本同様に出てきました。が、日本でのラティオよりメキシコのヴァーサは気合の入った売り方になっています。まずは外側から。

デザインはティーダラティオよりは流麗にはなりましたが、エクステリアよりもスペース重視の流麗とは言えないスタイルが伺えます。それでも複数のアルミホイールが選択可能だったり、リアスポイラー付きモデルがあったりしてやる気が違います。

トランクは前代同様大きくしてあるため、リアオーバーハングがえらく長いアンバランスさが目立ちます。が、その分前代同様トランクは広く、コンパクトセダンですがトランク容量が460Lもあり、4人家族の旅行道具やゴルフバッグ4セットならまるまる飲み込むだけの容量があります。

インテリアは日本のものよりだいぶ上質に見えます。オーディオのステアリングスイッチに加え、最上級グレードにはクルーズコントロールのステアリングスイッチまで付きます。

リアシートは広いです。家族持ちの人が最初の車とするのであれば、エクステリアに我慢できるのであれば、家族が広々くつろげ、荷物もトランクに乗せられてベターな選択になると思います。

最上級グレードでは革シートモデルになっていたり、だいたいのグレードで5インチのカラーディスプレイが標準装備だったりとドンガラだけ売っていた状態の日本と比べて気合の入りようが異なります。

海外の評価

メキシコでは高評価です。安くて広くて十分よくできているセダン。最下級グレードでも車として基本的な機能が揃っていてツルの後継として十分であるとのこと。ただ、足が柔らかいので直進性と高速巡航が厳しく、さすがにインテリアのプラスチックが安物っぽい、との短所もありますが概ね高評価。

対象的にアメリカでは広いだけの安物セダンとケチョンケチョンです。GDPの違いがあるためでしょうが……。

中国では陽光(サニー)として売られていて、1.5Lエンジンと革(合成皮?)シート、サンルーフ、リアシートのエアコンルーバーなど高級セダン並みの装備で売られています。こういう小さな高級車として日本でも売っていればまだ……。

スペック

エンジン HR16DE 1.6L NA
馬力 106PS@5600rpm
トルク 14.5kgf@4000rpm
変速機 5MT or 4AT
長さ x 幅 x 高さ 4,492mm x 1,695mm x 1,509mm
車両重量 1,049kg前後
WLTP燃費 17.0km/L前後
価格 1,066,620円~(1ペソ5.8円で計算)

アルティマ ARTIMA

特徴

ティアナという名前で日本では売っているセダン。ただ、日本のはL33前期型のまま。メキシコもまだL33型ですが、よりブーメランランプっぽくなったL33後期型です。米国では更にそこからフルモデルチェンジされたL34型モデルが売られています。セダンとしてはシルフィと並ぶ日産の稼ぎ頭です。

メキシコではミッドナイトエディションという湾岸ミッドナイトリスペクトの特別仕様車が売られていて、黒ボディに黒いホイールと引き締まった印象で非常にかっこいいです。

リアは、日本のL33前期型ティアナと変わって、テールランプがトランクまで伸びていてフーガ・スカイライン的なイメージが出ています。

インテリアは質感あり、かつ広め。セダンの見本みたいな感じですね。うーん。コメントすることがあまりない。

海外の評価

2.5Lセダンとしては燃費が良い。スポーティさのないハンドリングだがクルージングには良い。ファミリーカーとしてはベストバイのひとつであるとのこと。

が、逆に特徴がないインテリアだったり、後席がアコードに比べて狭かったり、とチョコチョコケチがついていますが概ね80~85点の車の模様です。

スペック

エンジン QR25DE 2.5L NA / VQ35DE NA
馬力 180PS@6000rpm / 270PS@6400rpm
トルク 24.9kgf@4000rpm / 35.7kgf@4400rpm
変速機 CVT
長さ x 幅 x 高さ 4,874mm x 1,830mm x 1,488mm
車両重量 1,481kg前後
WLTP燃費 17.5km/L前後 / 14.2km/L前後
価格 2,344,360円~(1ペソ5.8円で計算)

米国では可変圧縮比の2.5L VCターボモデルがラインナップされていますが、メキシコではまだ3.5L NAがあります。

マキシマ MAXIMA

特徴

日本ではブルーバードマキシマだったり、マキシマだったりしてセフィーロになったあと、ティアナになって消滅したハイパワースポーティセダンです。海外ではずっと続いています。

今型がローンチされたとき、鮮烈なマスクを背負った4ドアクーペっぽいハイパワーセダンとして再び脚光を浴びていました。前型ののっぺりしたデザインに対して一気に筋肉質になりました。

ABCピラー部分をブラックアウトした、ルーフが浮いているように見せるフローティングルーフデザインをかなり強調しているデザインです。また昨今の日産車に多い横長・ブーメランタイプのテールランプですね。

インテリアも攻めている感じです。運転が楽しそうな車です。日本だとこういうセダンはスカイラインまで値段を上げないと存在しないのでなんとかならないものか。

海外の評価

他のセダンよりスポーティで運転席優先のレイアウトになっていて、運転者が楽しくドライブできる。とのこと。しかし、ハイパワーエンジンに組み合わせているCVTがスポーティさをスポイルしているとの評価。また、車内スペースが一回り外観が小さなアルティマより小さいところがネガだとされています。まあ4ドアクーペみたいなもんですし……。

2シータークーペ、2ドアクーペほど贅沢品ではないですが、4ドアクーペなので嗜好品・贅沢品の領域にちょっと入っているモデルのようですね。

スペック

エンジン VQ35DE 3.5L NA
馬力 300PS@6400rpm
トルク 36.1kgf@4400rpm
変速機 CVT
長さ x 幅 x 高さ 4,897mm x 1,860mm x 1,451mm
車両重量 1,608kg前後
WLTP燃費 15.0km/L前後
価格 3,286,280円~(1ペソ5.8円で計算)

意外なのは

  • マーチが現在日産メキシコのボトムラインカーとしてラインナップされています。ただし、日本と違い1.6Lエンジンが積まれています。
  • また、マーチは欧州ではマイクラという名前になっていることが多いですが、メキシコではマーチです。
  • 昔出ていたティーダも、欧米ではヴァーサですがメキシコではティーダでした。今型からヴァーサに変更されています。
  • 日本で言うノートもアメリカだとヴァーサですが、メキシコだとノートのまんまです。
  • エクストレイルもローグやキャシュカイでなくてエクストレイルです。

ということで、数年前、メキシコの道路を車で走っていたことがありましたが、日本でおなじみの車名エンブレムを付けた日産車がよく走っていて不思議な気分でした。

次はメキシコ編最後、の予定。

コメント