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Z12キューブももう10年選手
リーマンショック真っ只中に発売されたせいと、サングラスを掛けたブルドッグという私には理解不能なデザインコンセプトでZ11ほど初動で売れなかったZ12型キューブ。
まさか10年たった今も売られているとは誰も予想できなかったのではないでしょうか。
これとジュークとマーチ以降、日産のコンパクトカーはノート以外FMCがないまま今に至っているのでした。責任者出てこいや!
が、カタログを見ているとZ12キューブは今でも4人家族におすすめできる商品力がかろうじてあるコンパクトカーではないかと思うようになってきたのでした。
ただし15Gグレードに限ります。
Z12キューブ 15Gをおすすめする理由
1. 価格が相対的に安くなってきた
15Gだと199万円です。
コンパクトで200万円弱という価格は10年前だと高いナァと思っていましたが、いつの間にか安全装備だ自動ブレーキだで他が高くなってきて、装備を考えると普通の値段だと感じるようになってきました。
2. 動力系はブラッシュアップされている
幾多のMCを経てエンジンはジュークと同じ1.5Lのデュアルインジェクター付きのHR15DEとなり、CVTも副変速機付きのジヤトコのCVT7へ変更されています。
それらの変更に伴い、アイドリングストップも付いて燃費が19km/Lとまあまあのレベル。
また、横滑り防止装置のVDCも付いています。
ボディフレームがK12マーチから使われているBプラットフォームということ以外は、まあ現行レベルと言っても差し支えないかと思います。
3. 車内が広く快適で車体はコンパクト
4人であればゆったり快適にくつろげるサイズの車内スペースです。
頭上方向に開放感があるので(室内高1235mm~1265mm、デイズルークスは1400mm)チャイルドシートの取り付けなどもある程度簡単にできます。
また、広い車内スペースですが車の長さは3.89mと4.00m切るコンパクトさです。幅も5ナンバーの1.69mです。
ミニバンほど長いクルマが必要ではなく、基本3人家族で時々1~2人乗せる程度であれば十分なパッケージではないでしょうか。
4. シートが良くバリエーションが豊富
シートはふんわりしていてかつコシがあり、疲れません。
また、シーズンごとに入れ替わっていたMOPの特殊インテリアが現在ではすべて選べるようになっています。
なんというか特殊要素が全開放されたアーケードゲームのような末期感がありますが、ユーザーとしては嬉しいです。
種類は下記です。
- おしゃれソファー風のラウンジブラウン
- 北欧風のロルブー
- ジーンズ風のインディゴブルー
- 上質なヴィンテージキャメル
- 古民家カフェのようなコダワリブラウン
個人的には、モフモフしているラウンジブラウンインテリアが好きです。
掃除が大変そうですが、いいんです!
5. コンパクトカーだがサンルーフが付けられる
SHOJIサンシェードというサンルーフがMOPで付けられます。
全開、半透明、全閉が選べるおしゃれモノ。
10.8万円しますが、そもそも、サンルーフが付けられるコンパクトカーがほぼない昨今、これは貴重です。
6. 15Gのみカーテンエアバッグが標準装備
15Gを勧める最大の理由がここ。
自動ブレーキは付いていないですが、15Gグレードにはカーテンエアバッグが付いています。
側面衝突や、子供などの後席乗員を保護するには必須の装備です。
他のグレードにはメーカーオプションでも付けられないので、必然的に15G一択となります。
Z12キューブ 15Gの弱点
1. 乗り心地は軽い
代車やらレンタカーで何度も乗っているこの車の乗り心地ですが、重厚感はありません。
かといってドシドシしたりバッタンしたりはないのですが、しっとりした乗り心地でもないです。
軽いボディを1.5Lのエンジンで蹴飛ばして走っているような軽快な感じです。ラグジュアリーっぽい車ですが、乗り心地はスポーツハッチバックみたいなので、一度乗ってみて確かめたほうがいいです。
2. シート以外の内装は安っぽい
シートの重厚感に対して、内装のプラスチック部品の質感は安っぽいです。
ダッシュボード周りのインパネはソフトパッドでもないカチカチで、表面の質感ものっぺりしています。
正直、内装の質感の部分は軽自動車のデイズの方がよくできています。
3.荷室の段差が思ったより深い
荷室の横幅、奥行きサイズは平均的なのですが、シートとの段差、リアゲートとの段差が深いです。25cmくらいあるのではないでしょうか。
植木などの高い物を積まない限りは、オプションのラゲッジアンダーボードを付けたほうがいいと思います。
4. 先進装備は付いていない
自動ブレーキや、運転支援のプロパイロット、車速追従クルーズコントロール(ACC)はついていません。
ステアリングスイッチは音量のみです。
定速のクルーズコントロールであれば、pivotの3-drive αを取り付ければOKですが、やはり追従クルコン欲しいですよね。
5. スライドドアではない
ドアが普通のヒンジドアです。
子供が勢いよくドアを開けてドアパンチする恐れがあったり、手を挟む恐れがある場合は危険かもしれません。また、子供が乳児で、抱きかかえて車に入れる場合、ドアを開けておくスペースが必要で、抱いたままヒンジを開ける手間が必要になります。
どうしてもそういうネガ部分が我慢出来ない場合は、シエンタやフリードになるでしょう。
まとめ
選ぶ選ばないの分かれ目は3つあると思います。
- 基本設計が10年前の車→熟成されていると取るか、古い車に200万円出せないか。
- 装備の一部の古さがどうしても我慢できない→ACCと自動ブレーキが絶対必要か。
- 子供がまだ小さい→スライドドアが必要か。
これらがクリアできれば、パッケージング、シート、それにサンルーフが魅力的なので個人的にもちょっと欲しくなっている車です。
追記
2020年初夏、ついにカタログ落ちしてしまいました。
マーチにテコ入れするならこっちもやってくれ……。
しくしくしくしく……。
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