この記事のもくじ
ルークスハイウェイスター Gターボプロパイロットエディション2WD試乗
満を持して出ました日産ROOX。満を持すぎてコロナで生産ができず散々で不運なスタートとなりました。
DAYZが取れて、ROOMがMAXの初代ROOXと同じ名前となりました。販売台数カウントもDAYZとROOXで分かれることになりましてこれは日産潔く偉い!
今回はルークスハイウェイスター Gターボプロパイロットエディション2WDを試乗したのでレビューです。
*写真には一部?だいぶ?ノーマルのものが含まれています。
スーパーハイトワゴンは長らくN-BOXがトップですが、その牙城を崩せるかどうか!?
試乗するまで外観周りチェック
実物は結構良いいつもの日産パターン
カタログで見ると結構ヘッドライトがガチャ目な感じで違和感な外観でしたが、実物はそうでもありませんでした。斜めから見ているということもあるかもしれませんが、ノーマルでも結構いい感じ。
また先代デイズルークスはハイトワゴンの顔にスーパーハイトのボディを組み合わせたような感じで、ちょっと高さがマッチしていない感じがありましたが、ルークスはボンネットも相応に高くなっておりバランスは良くなっています。
リアはキックアップしたテールランプ部分や横一文字のガーニッシュがセレナっぽくなっています。
バックドアがスクエアに近くなっているので開口部が広くなっていました。
さらにデイズルークスだとバックドアは力を入れてよっこらせと持ち上げないといけなかったですが、このルークスはかなり軽く持ち上がるのが意外で良かったです。ダンパーを良いものにしたのでしょうか?
ただ、開閉スイッチが日産マークの右下、バンパーに隠れたボタンになっていてわかりにくくなっているので注意。
荷室が進化
デイズルークスは荷室がかなり狭く、荷物を乗せる際はリアシートを前に出さないと駄目でしたが、今回はリアシート最後端でも荷室の広さが確保されています。
また開口部が四角くなり、フレームが張り出してはいますが、前のデイズルークスより物を載せやすくなっています下記の写真がリアシート最後端時の荷室。
この時のリアシートの位置が下記。広すぎぃ。
リアシートを一番前に寄せると海外旅行用のスーツケースが立てて3つくらい置けそうな広大なスペースになります。ただし、この状態だと後席には座れないです。
この時のリアシートの位置が下記。
これは極端として、もう少し後ろにシートを下げれば、大人が座れてスーツケースも2個は置けると思います。
また後席を倒すとフルフラットにはなりませんが、段差の少ないスペースができます。これであればフルフラットでなくても充分ではないでしょうか。
リアシートのスライド、フォールディング操作についてはデイズ同様、荷室からリアシートがスライド・フォールディングできるレバーがリアシート肩口に付いているので便利です。
インテリアのデザインはセレナっぽい雰囲気
さて、荷室からの紹介になってしまいましたが、フロント側を見ていきます。
下記の写真はノーマルですが、インパネプラの安っぽさもなく、普通車感がデイズルークスより増している感じです。このインパネ上部とドアパネル上部のパネルがつながっているデザインはどこかの車で見たことある気がするのですが……忘れました。
また、ピアノブラックパネルの面積が減りました。ホコリがついて掃除が面倒だったのでこちらの方が好きです。
さらにデイズ同様、各所の収納が増えていて一気に便利さが増しました。このあたりはN-BOXをベンチマークしたのでしょうか。
さらに、助手席右肩口に助手席を倒すレバーが付いています。リアシートの子供の面倒を見るときに使うそうです。ホンダのプレリュードも運転席から助手席を倒す機能がついていましたが、目的は真反対でした。なんでもありません。
あとは、ドアアームレストのくぼみがMH35SワゴンR同様、肘をしっかり置ける深いくぼみになりました。このおかげで横幅がかなり広くなった気がします。
リアシートは使いやすくなった
スライドドアの開口部が580mm→650mmと格段に広くなったので使いやすくなりました。特に子供を抱えたまま乗り込みやすくなりました。
さらに低床化されたのか、ステップ部分がフラットになりました。
デイズルークスでは乗り込むときによっこらしょとステップを乗り越える感じだったのと、サイドシル?リアシートの真横のフレームが斜めに立ち上がっていて、これがけっこう邪魔だったのがすっかりフラットになって使いやすいです。
↓旧型デイズルークス ちょっとわかりにくいですが、サイドシルが高くて後ろに行くにつれて斜めに立ち上がっています。赤枠の部分の上のトコロです。写真使い回しですみません。
リアシート足元空間もアホほど広くなっていて、デイズルークスのリアシートと荷室、どっちを選ぶか?みたいな無理な部分は一切なくなっています。
まとめ
プロパイロットエディションはターボエンジン、SOSコール、プロパイロットに加えてオプションのリア両席テーブルトレイ、USB電源コネクター、サンシェードが付いていて足りないものがない感じ。
また、ノーマルもプロパイロットが付けられない以外は困ることがないのではというくらい装備・オプションが多いのと、基本的な室内空間・機能がしっかり作られているので満足度高いと思います。
試乗してわかったこと
室内空間の広さをどこから捻出したのか?
デイズルークスよりホイールベースが65mm長くなったとはいえ、これだけパッケージングが進化したのはなぜか?というのは運転席に座ってわかりました。
フロントシートの着座位置がかなり高くなってアイポイントが上がっています。
デイズルークスだと見上げるように高かった天井がかなり近くなっています。デイズルークスだと下敷き並にバカでかかったサンバイザーも普通のサイズになっていました。
同乗したセールスマンいわく、フロントガラスの上下幅は変わらないが、アイポイントが高くなって、今まで下から見ているような角度が正面から見る角度になって、狭く見えるようになったということで確かにそうなっています。セレナのアイポイントに近くなっています。高さに回した分をリア・荷室空間に回したということですね。
またフロント・リアシートともにカタログを見るとシート座面が数センチ短くなっていて快適性と腰痛を心配していましたが、お尻と腰の部分のクッション性が高くなっていて腰痛の心配はなさそうです。
またデイズルークスはリアシートがペラペラでシートバックも低く、変なヘッドレストでしたがこれも普通になっていて快適です。まあ、デイズルークスでも当時のライバルスーパーハイトワゴンの後席シートと比べるとだいぶマシでしたが……。
デイズルークス↓ リアヘッドレストを上げないときちんと座れなかった。
ルークス↓ とても普通のシートになりました。
ただ、フロントシートは170cmの私だとちょうどよいシートですが、150cmかそれ以下の女性だと足が付かない問題が出そうです。ちゃんと計算しているとは思いますが……。
また、またもやフロントシートの高さ調整が座面だけ上下式です。ここはいい加減ちゃんとしろ!
パワートレイン性能は一段アップ
Gターボですのでターボ付き。
ダットサン向けの800ccを再設計したBR06エンジンと、副変速機構をなくして変速幅を6.0にしたジヤトコCVT-S(もともとスズキ向けだったらしいが、色々とエラソーな態度取ってスズキに切られたらしいというワウサ)の組み合わせ。
先代デイズルークスは三菱iに載っていた低速トルクスカスカの3B20エンジンと副変速機付きで変速幅7.3を実現したジヤトコCVT7の組み合わせでした。
発進はかなりスムーズ。CVTがうなることもなくエンジン回転数とトルクが比例して出ている感じです。BR06の低速トルク重視のエンジンとS-ハイブリッドのモーター支援が効いているのかもです。
再加速時、踏むと3,000回転ちょい上あたりをよく使いますが、スルスルと加速。アクセル抜いて巡航モードにすると2,000回転くらいに落ち着きます。
デイズルークスは3000~1,500回転くらいをよく使っていましたが、ルークスはそれより若干高い回転数を使っています。しかし、使用回転数は高いですが、遮音材が多いのか、BR06エンジンが低速トルクがあるせいなのか、3B20のときにあった耳障りなノイズと重々しく回転が立ち上がる感じはなく車重950kgオーバーを感じさせない軽快さです。
走行性能も一段アップ
ハンドリング性能も一段階アップ。
カーブなどである程度ロールはしますが、幅の広い普通車のような自然な感覚で曲がってくれます。
デイズルークスはターボでもエンジンの低速トルクの無さなどもあって、スピード落とす→カーブに入る→再加速するステップで若干ギクシャク感とよっこらせと重いボディを動かす感がありましたがルークスは普通です。
段差に乗り上げた時の感じも自然です。ドカン!とショックが来る事はありませんでした。デイズルークスも結構いいレベルでしたが、ルークスは更に一段洗練されています。
ノイズもかなり静か。3B20エンジンの独特のエンジンノイズがなくなったのも大きいですが、全体の遮音についてもレベルアップさせている感じです。デイズルークスも良かったですが、さらに一段レベルアップさせています。
前席・後席両方に乗りましたが、特に後席がかなり静かになったと感じました。1.5Lくらいの普通車並の静音性です。
高速走行については試せていないのでなんとも言えないですが、街乗りであればかなりレベル高い車です。
ただ、リアシートのサイドウィンドウラインがかなり高くなりました。子供は不満かも?
総まとめ
○なところ
- フロントシートが高くて、170cmの私には腰に楽な姿勢が取れる。
- 高さと重さを感じさせなくなった挙動。ライバルに追いついたかな?
- 座面は短くなったが、ホールド性が増したフロント・リアシート。
- 無理なく広い車内空間を実現したところ。
- 再加速時によっこらしょ感を感じさせなくなった動力性能。
×なところ
- フロントシートが高くて、小柄(150cm台)の女性などはつらいかも。
- リアシートにアームレストを付けてほしい。
- リアシートのサイドウィンドウラインが高すぎて、子供にはつまらないかも。
- いい加減座面だけ上下するシートリフターはやめろ。
- ちょっと高め(最低グレードでもナビ込み全込170万円~になりそう)
総じて……
販売台数では細かいところまで採算度外視で作り込んでいるN-BOXには勝てないと思いますが、2位は十分定位置になると思います。
ただ、コロナウィルスのせいで初動生産がコケそうなのが心配……(2020/4/19追記 コケました 他社もコケてますが)。
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