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2018年、静かに消えたローハイトミニバン
このご時世ミニバンと言うとセレナ・ノア/ヴォクシー・ステップワゴン、メッキの化物(アルファード)、マニア向け(エルグランド)などと車高の高い箱型のイメージがあります。
低車高、ローハイトの1600mm前後か以下の3列シートのミニバンはというと、一昔前までいっぱいありました。代表的なメーカーの2000年代のローハイトミニバンは下記。
トヨタ
- ウィッシュ
- イプサム
- アイシス
- パッソセッテ
- マークX ジオ
- プリウスα
日産
- プレサージュ
- バサラ
- ラフェスタ
ホンダ
- ストリーム
- 3、4代目のオデッセイ
- ジェイド
マツダ
- プレマシー
ダイハツ
- ブーンルミナス
- メビウス
人気があったのはウィッシュ、ストリーム、プレマシーくらい。だいたい消えるか、オデッセイのように背高化してます。
今残っているのはプリウスαとジェイドくらいです。多人数乗れて普通の車のように扱えるのに、なぜ消えてしまったのか……乗る機会が出来たので考えてみました。
ローハイトミニバンのメリット/デメリット
まずはローハイトミニバンの長所短所を考えてみます。
メリット
- ハイトミニバンに比べて、低重心・軽量なので走行性能が良い
- ルックスが乗用車的
- 普段ワゴン的に使える
デメリット
- 三列目が狭い
- フル乗員だとどの席も狭くなる
- 開放感がない
- 背の高い荷物が載らない
ハイトミニバンのメリット・デメリットはこの逆です。
個人的には、ローハイトミニバンではないですが、キューブを30cm伸ばしただけの小型ミニバン、キューブキュービックの三列目に試乗したとき二列目シートに足がめり込んだ、三列目をぎりぎり乗れるようにしたら今度は二列目で体育座りになったという体験からやっぱり高さと長さのあるハイトミニバンがいいなというのが私の見解なのと、どうせ同じような車両価格・税金を払うのなら、大は小を兼ねる広い方が良いのでハイトミニバンを選びたいですね。
ローハイトミニバンのトヨタ・ウィッシュを借りた
ある日、私ら夫婦とベイビー、義理の両親の5人と荷物+A型ベビーカーで出かけることになりましたので、今の軽自動車しかない状態だと1台で移動するのは無理です。ということで一番安かったジャパンレンタカーでウィッシュを借りました。
ウィッシュと荷物とその際の乗員席
フロントです。
リアです。乗用車かワゴンっぽいですね。
荷物を載せた状態
旅行ケース2個、A型ベビーカー、赤ちゃん用荷物でギリギリ。旅行ケースを立てればもうちょいなんとかなったかもですが、運転手の後方視界と3列目の人の視界が遮られるので横積みにしました。
一列目
プラスチッキーですが、質感は高いです。さすがトヨタというところです。
二列目
足元広さを十分とったときの状態。その他、三列目乗り込み時の操作やらリクライニング・スライドがしやすいです。
高い荷物載せるためか、座面だけが前に回転するモードもありました。
三列目
隣のトランクの圧迫感がすごいですが、小柄な人なら1人は座れます。
170cmの私が座った時の足元はこんな感じ。シート下に足が入るので以外と快適でした。同じような社格の日産ラフェスタ(日産が作ってた方のやつ)だと三列目は実用に乏しかったですが、ウィッシュはさすがロング・トップセラーだっただけあって常用できそうです。
参考:二列目を広くしたときの三列目。
これだとシート下に足を入れても厳しいです。子供用か小柄な女性用です。
ウィッシュの簡単インプレ
で、実際走ってみました。
- △低速から重めのハンドル これは賛否両論
- ○乗り心地はソフトで日産みたいに癖がない
- ○町中の走行感覚は乗用車感
- ○1.8Lのエンジンだが、フル乗車でも重さは感じない
- ☓高速道路だと意外とフラフラして直進する感覚が希薄
- ☓シートは柔らかいが薄くて座面が短く腰に来る
- △低い車高で圧迫感があり、乗員の自由度が低くワイワイガヤガヤやる雰囲気ではない
- ○CVTの反応はアクセル反応にリニアで好感触
- △ゲート式シフトレバーはかっこいいが操作しにくい
- △高速主体の走行で燃費は12km/Lとイマイチ
まとめ
ということで、ウィッシュで移動はそつなくこなせましたが、低車高のメリットを強力に感じることもありませんでした。
ハイトミニバン、特に今の低床だったり新設計だったりで走行性能が進化しているハイトミニバンに取って代わられるのもしょうがないかな……と思いました。
子なし家庭で3列目を畳んでワゴン的に使うのであれば問題ないですが、そうなると今はエクストレイル、CX-8、CR-Vなど三列シートSUVもありますし、このジャンルが縮小、終了方向になってしまったのもむべなるかなと思います。
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