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オデコまでベールを脱いだ第3世代のRyzen
前回の記事で紹介したAMD 第3世代のRyzen、半分くらいベールを脱ぐ、の巻。
あれから進展があり、一番知りたいG付きモデルのスペックが発表されました。ついでにハイエンドの3950Xの情報も出ました。もうオデコまでベールを脱いでいる感じです。
Ryzenの世代ごとのコードネームなど
ここでおさらいですが、Ryzenのアーキテクチャー名とプロセスと商品ナンバーとコードネームを世代ごとに振り返ってみたいと思います。
世代 | アーキテクチャー | プロセス | 商品ナンバー | コードネーム |
1st Gen Ryzen | Zen | 14nm | Ryzen 1000 | Summit Ridge |
2nd Gen Ryzen | Zen+ | 12nm | Ryzen 2000 | Pinnacle Ridge |
3rd Gen Ryzen | Zen2 | 7nm | Ryzen 3000 | Matisse |
今までA12などから続いていたBristol Ridgeなどのリッジシリーズで来ていたコードネームが、Ryzen 3000番台でコロッと代わり、Matisse(マティス)になっています。
マティスといえば、韓国の大宇自動車が作っていた小型車マティスが思い浮かびます。
この流れを受けて次はGM大宇のスパークとかマリブとかになるかと思いましたが、そもそもこのクルマのスペルはMatizなので違いました。
こっちの絵を書いた画家のアンリ・マティスの方とスペルが同じです。
すでにリリースされているノート向けの3000Hシリーズ(でもアーキテクチャーはZen+)のコードネームがPicasso(ピカソ)になっていたり、次がRenoir(ルノワール)だったり、Vermeer(フェルメール)だったりするので、このヨーロッパ画家命名シリーズは続くのでしょうか。次はMonetとかManetとか。
3950XとG付きモデルを加えたスペック一覧
さて閑話休題。新シリーズの今回発表されたプロセッサのスペックを表にしました。
日本円価格は1ドル=110円で計算。今108円台ですが、なんかいつもレートよりチョット高めの値付けなので110円にしました。
モデル名 | コア/スレッド/GPU | TDP | キャッシュ | 価格 | 日本円 | 発売予定日 |
Ryzen9 3950X | 16/32 | 105W | 72MB | $749 | \82,390 | 2019/09/XX |
Ryzen9 3900X | 12/24 | 105W | 70MB | $499 | \54,890 | 2019/07/07 |
Ryzen7 3800X | 8/16 | 105W | 36MB | $399 | \43,890 | 2019/07/07 |
Ryzen7 3700X | 8/16 | 65W | 36MB | $329 | \36,190 | 2019/07/07 |
Ryzen5 3600X | 6/12 | 95W | 36MB | $249 | \27,390 | 2019/07/07 |
Ryzen5 3600 | 6/12 | 65W | 35MB | $199 | \21,890 | 2019/07/07 |
Ryzen5 3400G | 4/8/11 | 65W | 6MB | $149 | \16,390 | 2019/07/07 |
Ryzen3 3200G | 4/4/8 | 65W | 6MB | $99 | \10,890 | 2019/07/07 |
さて、皆さんお気づきだと思いますが、Ryzen5 3400Gと3200Gのキャッシュメモリのスペックが現行2400G/2200Gと変わりません。このふたつはZen2ではなく、CPU部分をZen 14nmからZen+ 12nmアーキテクチャーに置き換えたものの模様。
- CPUはZen+になったことと、クロックが向上したことで20%ほど性能向上。
- GPUはVegaコアのままでもクロックが15%ほどアップしているのでこちらも性能向上。
これでTDP35Wだったら良かったのですが、65WのままなのでZen2のGシリーズが出るまで待ちたいところです。付いてくるクーラーは95W対応のものにグレードアップされているようですが、正直微妙ですね……。
Zen2とZen+の違い
で、Gシリーズ以外のRyzenが移行したZen2とZen+の違いですが、12nmと7nmでプロセスが違うということ以外に色々改善されていて、IPC(クロック当たり処理能力)は+15%ということです。
私の理解できる範疇でのZen2改善範囲
- L3キャッシュを増量(L1、L2メモリよりは遅いがメインメモリよりは早い)
- 分岐予測ロジックを改造しミス率改善(次の処理の予測をミスすると待ち時間が多く発生する)
- AVXという浮動小数点処理ユニットが128ビット→256ビットかつ2サイクル→1サイクルで処理可能へ
他にも変更ありますが、難しくて間違えた説明してもアレなので省略します。
みなさんでチェックお願いします!!!
あとはAthlon300GEシリーズだけ
これで7月7日のmatisseは全部なのでしょうか。それとも貧乏ジサカー向けのAthlon300GEシリーズが隠し玉で用意されているのでしょうか!?
と煽りつつ、マイナーチェンジ程度に終わった3400Gと3200Gを見ると、まあ、新しいAthlonはね、このタイミングではね、出ないでしょうね。出ても2020年ごろでしょうね。
とか思っていたら、某社のBIOSアップデートによる対応CPU一覧にAthlon 300GE系が出ていたそうです。早くない?
→後で消されたそうです 2019/08
→3000GEというクロック倍率フリーですが14nmのZenのままなのに7,000円前後という謎強気値付けのCPUが出ています。なんだこれ。2020/02
→Ryzen3 4100がボトム値段になりました。これとGT710でええやん。2023/06
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