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BIOSTAR J3160NH自作マシンをDDR3L 1600MHzの16GBで動かす

J3160NH
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Mini-ITXの誘惑

ファイルサーバーとしていろいろなPCを試してきました

いろいろ試したファイルサーバーPC。

HP 2170pで仕立てたファイルサーバーの電気代
前回までのあらすじ 余っていたノートパソコン、台湾AcerのAspire5100でファイルサーバーを立てて、その電気代を勘定したのが下記です。 その後、LIFEBOOK A576/Nをゲットしたので、Aspire5100を引退させてHPの2...

HP 2170pのようなノートPCを利用するのも良いのですが、省電力PCを専用に組んでみたいという欲がわいてきました。しかし余り物のCORE2 Duo E7300だと消費電力が巨大すぎてボツ。

そこで省電力かつファンレスのCPUオンボードマザーを物色し、買ったのが下記です。

BIOSTARのJ3160NHを買った

*生産終了 Atom N100のPC買ってください*
  • Mini-ITXサイズ
  • CPUのTDPが6Wでファンレス
  • 性能がそこそこ
  • DDR3L SO-DIMM(ノート用のやつ)が使える
  • 1万円前後

AMDerとしてはAMDのMini-ITXオンボードマザーが欲しかったのですが、消費電力と性能が折り合わずIntelCPUのCeleron J3160を搭載したこのマザーボードにしました。エセAMDerです。

BIOSTAR J3160NHについていろいろ

箱がやってきました

Mini-ITXサイズだけあって小さいです。隣は2.5インチの外付けHDDケースです。

マザーボードの概要

2016年に発売、2019年6月に再販されたMini-ITXマザーボードのようです。

公式サイトは下記。

Best Gaming Motherboards Recommend, Computer Components Manufacturers
Best gaming motherboards recommend - BIOSTAR. Computer components manufacturers provide INTEL AMD sockets, various INTEL...

CPUはAtom系のBraswell-D世代の4コア4スレッドCeleron J3160。

Passmarkは1793点で、VIAのNano X4と同じくらいの性能があります(わかりにくい)。

2016年出のコアですが、プロセスは2019年のIntel現行と同じ14nm。

AMDのモバイルAPUの32nmや28nmより省電力、省発熱が期待できます→実際発熱少なし。

付属品

  • マザーボード本体
  • バックパネル
  • SATAケーブル2本
  • ドライバーディスク
  • 1枚紙のマニュアル

マザーボードを見てみる

CPUはファンレス。バージョンは6.4ですって。

フロントスイッチ関係のコネクターはじめ、各コネクター類には用途が書いてあり親切です。

フロントスイッチ関係はマニュアルレスの中古マザーボードを手に入れたときなど、どこに何を挿せばいいのかわからない事が多いので、下記のように記載されていると助かります。

リアパネルはオーソドックス。

未だに残っているPS/2ポート、VGA、HDMI、USB3.0x2、USB2.0x2、Gigabit LANx1、オーディオ。

PS/2はデフォルト設定だとUEFIで殺されているので注意です。

メモリスロット。ノート用SO-DIMMが使えます。写真はスロット2になります。マニュアルとマザーボード本体のスロット1側には、スロット1から挿して使ってねという旨の注意書きが書いてあります。

いざ取り付け

とはいえ、メモリー・ストレージ・コネクタくらいしかないのですが。

まずメモリー取り付け

しかしマニュアルを読んでいると、気になるコメントが。

Max. Supports up to 8GB Memory for DDR3L-1600 OR 16GB Memory for DDR3L-1066
  • DDR3L1600だと8GBまでしかダメ DDR3L1066だと16GBまでOK

マジか!

とりあえず、ダメ元で余っているDDR3L1600 8GBを2枚取り付けました。

ダメだったら外します。

その他配線

その昔、ヤフオクで500円で落札した安ケースにマザーボード、電源、SSDなど取り付けます。

光学ドライブはいらないのでSSDのみにします。後は細々した取り付けです。

ケース底面のファンと、PCIスロットに取り付けるタイプのファンを付けています。

そして完成

完成です。

起動させます

ピッというビープ音とともに、6+の起動画面がドーンと出てきます。

最初に出てくる画面の6+はBiostarのいろいろなマザーボードで使われているのでなんじゃいと調べてみると6+Experienceとのこと。6+の詳細は下記。

Biostar News ::IPC Manufacturing, Industrial PC Motherboard Manufacturers - BIOSTAR
BIOSTAR is experienced IPC manufacturing, industrial PC manufacturers.We offer a wide range of industrial PC motherboard

要約すると下記の6要素がうちはグッドですよということらしいです。

 "Audio+", "Video+", "Speed+", "Protection+", "Durability+" and "DIY+".

オーディオよし、ビデオよし、スピードよし、保護性よし、耐久性よし、DIYよし……とのこと。

Price+も入れてもよい気がします。

メモリー問題は……

閑話休題。

DDR3L 1600でメモリー16GBはダメよと書かれていましたが、普通に起動しました。

2016年発売のマザーボードですが、BIOSのバージョンは2018/06/07になっているので、2019年版ではメモリーの機能制限が改定されているのでしょうか?

UEFI後に再起動したり、OSのインストールでコケたりもしていないのでこのままでOKそうです。

最初にやっておきたいUEFI設定

低発熱を狙うなら、最初にいくつかやっておいたほうがいい設定があります。

下記のAdvancedの黄緑色の枠で括った2設定です。

CPU Ratio Mode をAutoにする

なぜかデフォルト状態だとMaximum Burst RatioになっていてMaxクロック張り付きになるので、これをAutoにします。すると480MHz~1600MHz or 2240MHz間で可変クロックとなります。

*これにしばらく気づかず、なぜ1.60GHz張り付きなのだろうとしばらく悩んでいました。

Turbo Boost を切る

Windowsの電源設定のプロセッサの電源管理からでも設定できますが、UEFIレベルで最初に切っておきます。

下記のTurbo ModeをDisabledにすると、Maxクロックが2.24GHz→1.60GHzになります。1.60GHzでもインターネットなどパソコンを普通に使う分には問題ないのと、ブーストかかると結構発熱するので切っておいたほうがいいです。

EIST(Enhanced Intel Speed Step)はクロック可変させる仕組みなのでEnabled必須。

触らないほうがいい設定

ChipsetのNorth Bridgeのビデオメモリー関係設定はスルーした方がいいです。

特に下記。

DVMT Total Gfx Mem

内蔵グラフィックスへのビデオメモリーの割当設定なのですが、デフォルトは256MBです。

選択肢は128MB、256MB、MAX。

メインメモリーを16GBも積んでいるから、せっかくだからオレはMAXを選ぶぜ!

とMAX設定にすると3連ビープ音と94エラーで起動しなくなりました。

結局PCを開けて、ドライバーの先でCMOSピンをショートさせるハメになりました。気をつけなはれや!

起動してチェック

CPUとメモリー

CPUはCelerom J3160。4コア4スレッド。

下記画像だとブーストかかっていて2.24GHzまで上がっていますが、前述の通り、ブーストクロックを確認した後はUEFIで切りました。

メモリーはやはり1600MHzの16GB(8GBx2)で動いています。

先程の注意書きはDDR3L 1600の場合、1枚あたりの容量が8GBまでよ、ということなのでしょうか。

ま、動けばいいのです。

ベンチマーク

いつものCrystalMark2004R7の結果です。

性能は10万点超えで、CPUとしてはCore2duo E7300より若干上の性能です。TDPは6W/65Wで約1/11。

HD400グラフィックスは普通のスコアです。

昔のAtom N2700などのモッサリAtomを使っていた身としてはもしやまたモッサリ……と身構えていましたが、実操作感は結構サクサクキビキビと動いてくれていい感じです。

気になる温度

1015PXなどに搭載されているN550などの初期3桁AtomはTDPの割に爆熱でしたのでちょっと心配でした。

また、測定環境は8月の冷房なし部屋。室温は30℃なので更に心配です。

が、Celeron J3160は40~50℃で安定。負荷がかかると60℃近くまでは行きますが、ブーストオフ+ケースファンがあればCPUファンレスでも十分なレベルです。

クロックも最低480MHzまで下がるのでグッドですね。

まとめ

Atom系にしてはキビキビ動いてくれて好印象です。

Atom z系は論外として、最近のノートに入っている最新Atom・Gemini LakeコアのN4100よりサクサク動くなぁと思いましたが、これはメモリー容量から来るものだと思います。

N4100マシンをいくつか触っていますが、どれも廉価モデルでメモリー4GB。そのせいで結構モサモサしているのでしょう。さすがに今回のようにメモリーを16GB積めば、Atomでもスイスイ動いてくれるようになるのでしょう多分。

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