この記事のもくじ
ホンダからN-VANが出ます。
MRレイアウトの箱バン、バモス/アクティの後継車という位置づけだと思われるのですが、N-VANはN-BOXベースのFFレイアウトの商用車です。
メリット・デメリット
前席シート下や荷室下にエンジンのある箱バンと、ボンネットにエンジンを積んだFFベースのバンのメリットデメリットは下記になります。
バモスのメリット
エンジンが後ろにあるので、運転席を前に出せ、荷室が広い。
バモスのデメリット
安全性が低い。高床。3速AT。
N-VANのメリット
エンジンが前にあるので安全性が高い。低床。CVT。
N-VANのデメリット
エンジンスペース分運転席が後退するので荷室が狭い。
走行性能
FFレイアウトによるシートの余裕や、パワートレインが6MTだったり、CVTだったりということで変速比に余裕があり高速で回転数低く走れますので、走行性能は5MT、3AT、4ATが一般的な箱バンに対して余裕がありそうです。燃費や安全性、快適性も高いと思われます。
積載性能
積載性能は、ということでラモデルブの箱バンNo1決定戦のデータシートにN-VANを追加してみましたが、2名乗車時の荷室の狭さはやはりというか当たり前というか箱バンに比べて厳しいです。ただし高さ方向は頭一つ飛び抜けています。
N-VANは助手席が珍しくフルフラットになるため、そのスペースを利用すれば2635mmの長さの大空間ができます。低床のメリットと相まって、助手席を倒せば追加の荷物や大柄のオフロードバイクも積載できるようです。
が、助手席に荷物を置いたとすると、荷崩れしたときに危険ですし、バイクが倒れかかってきてハンドルが頭に当たったり、バイクの車体で左後方の視界が遮られる危険性があるのでかなり怖いです。
CRF250Lを載せたらどうなるのか?
ホンダの250ccオフロードバイク、CRF250Lを載せたとしたときのシミュレーション画像を作ってみました。オフ車は250ccでも色々な理由でかなり巨大なので、これが載れば大抵のバイクは乗ると思います。
CRF250Lサイズ | |||
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車名・型式 | ホンダ・2BK-MD44 | ||
全長(mm) | 2,195 | ||
全幅(mm) | 815 | ||
全高(mm) | 1,195(ミラー除く) |
↑を元に作ってみたのが下の画像です。
高さ方向でだいぶ余裕があるため、サスを縮めなくてもミラーだけ取れば載せられる感じが素晴らしいですが、横方向が厳しめです。ハンドルが運転席の頭の横にかなり近づきそうなので、箱バン以上にガッチリ固定しないと危なそうです。バイクを固定するか、運転席をガードするようなオプションが用意されるといいのですが。
まとめ
こう見ると、花屋やパン屋といったあまり積載しない業種だったり、一人でキャンプしたりバイク載せて色々回ったりする人向けだと思いますが、似たコンセプトのダイハツのウェイクベースのハイゼットキャディが大爆死しています。
キャディはリアシート取っ払って2シーターだったり、ウェイクの装備を剥ぎ取った跡が生々しくやる気のなさが感じられるのに対してこちらは助手席フルフラット、積載量150kgまでに対して350kgまでとN-VANはかなり作り込んでいます。
とはいえ、ティザーサイトだと一向に立てた状態の助手席と後席の詳細写真がないところが不安ではあります。助手席がとんでもなく薄かったり、後席が狭かったりすると実質キャディの2シーターを超える1シーターになってしまい客が忌避するかもしれません。
ともあれライフステップバンのように新ジャンル商用バンの提案なのか、新MR or FRプラットフォームを作る余裕が無いのでN-BOXベースにせざるを得なかった妥協の車なのか、どっちの理由も混ざっているのか、来月あたりには全容が判明するので楽しみです。
そもそも
そもそも積載性低い商用バンというジャンルがとんでもないニッチ層向けの製品なのではないかと思いますので、売れないのではないかと思っているのですが、こういう車を出してくるホンダには、国内でラインナップを絞りまくっている日産より好感が持てます。ホンダのチャレンジスピリットに拍手。
個人的売上予想。
最初の3ヶ月くらい3000台、あと9ヶ月は3桁、2年後2桁、3年後新型N-BOX登場と共に正式なバモス後継に後を託して廃止。10年後くらいにプレミア。
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