この記事のもくじ
前回までのあらすじ
省電力ファイルサーバーPCを求め、色々と試行錯誤した結果、CPUとマザーボードはmini-ITXのCeleron J316に落ち着きました。
ただしシステム全体で30Wあって電気代がかかるのが問題でした。
そこで、このPCに流用している10年前の250WのTFX電源をACアダプター電源に取り替えて省電力化しようというのが今回の話になります。
玄人志向のKRPW-AC120Wを購入
ACアダプター電源化するものとしてはPico-PSUが有名ですが、ちょっと高いのとそもそものハードルが高いので、オールインワンパッケージの玄人志向KRPW-AC120Wを購入することにしました。
が、いつの間にか終売になっていたので、在庫していたツクモ電気で購入。2018年頃までは普通に買えた気がするのですが残念。
玄人志向さん、60、90、120W版で復活して!
KRPW-AC120Wの中身
- 変換基盤
- ACアダプター
- ATX・SFXバックパネル
- ベースボード
- ネジ
バックパネルとベースボードは箱のフチに入っているので捨てないよう注意です。
変換基盤
電源・SATA・PATA・補助電源など一通り付いています。
また、メガドライブかセガサターンの画像出力端子かという形のACアダプターへの出力端子がついています。
ACアダプター
巨大なACアダプターがついています。定評あるEnhanceのアダプターです。
電源ケーブルのコネクターはレレレのおじさんの顔の形のような丸い形の3本ピンのものです。
ミッキー型コネクターというらしいですね。カーチス?
これで殴られたら死にます。
バックパネル
ATXとSFXの電源口のフタが付いています。
出力コネクタを取り付ける穴有り。
これ、TFXのフタがついていないので、ヤフオクで500円で買ったTFXケースでは使えず、microATXケースを新調しました。
Thermaltake Versa H18を買いました
特価品3,000円だったのでThermaltakeのケース、Versa H18を買いました。
microATXまでの対応だったので小さいケースかと思いきや、ATXまで対応しているScytheの旋風より縦横は若干小さいのですが、幅は広いという予想外のサイズ。
隣の120Wアダプタが小さく見えます。
電源部とマザーボード部が仕切られています。仕切りがなければATXマザーも行けそうです。
排気ファンが1個標準装備されています。
裏にはフロントパネルの配線が。
付属品は下記です。
- ビープ音スピーカー
- 2.5インチ・3.5インチストレージ用の取り付け用ゴム足とネジ
- microATXマザー取り付け用の足とネジ
- インシュロック
- 説明書と保証書
いざ取り付け
KRPW-AC120Wを組み立てつつ、TFXケースから部品を剥がして取り付けていきます。
アダプター電源の組立と取り付け
KRPW-AC120Wの組立ですが、ベースボードに基盤を取り付けて、その後ATXかSFXのバックパネルへベースボードを取り付けます。コンデンサーがネジ締めの時に指が触れてしまう位置にあるので、力をかけて折らないよう注意です。
その後は普通の電源と同じように取り付けます。
電源関係のケーブルは基盤からニョキッと直接出ていますが、どれもケーブルが短いです。テンションかかって基盤からブチッと取れないか非常に不安です。
うーん、やはり短い。
ストレージの取付
ストレージは下写真のようにゴム足を4つ取り付け、裏面から専用ネジで止めます。
この仕組みはよくできていると思います。特に回転するHDDなどだと静音に効くのではないでしょうか。
ストレージを取り付けると下記の感じです。
マザーボードを取付後、配線
マザーボードはただ取り付けるだけ。
しかし問題は配線。KRPW-AC120Wの電源ケーブルはかなり短いです。
取り付けはできましたが、KRPW-AC120Wの基盤にテンションが掛かってないか不安。
また、このKRPW-AC120W、電源コネクタが20ピン+4ピンで分離しています。24ピンに取り付ける場合は4ピン→20ピンの順で取り付けていきます。
その他ケーブル類はそつなく取付可能でした。
*追記
AINEXの15cm電源延長ケーブルを購入しました。これで安心です。
今回はAINEX ATX用電源延長ケーブル [ 15cm ] WAX-2415B-BKを使いました。
黒コネクターの黒ケーブルです。
30cmの普通の色の延長ケーブルWAX-2430Aもありますが、15cmでも結構長いので、ATXフルタワーでもない限り15cmでいいかもです。
そして完成
このVersa H18、最近の流行りか側面パネルがアクリルです。
このケースを使うことで魅せるPCを作ることができますが、今回は点灯するところはありませんし、動く部分も排気ファンしかないので意味無しです!さらに、設置場所の関係でこのアクリル面は見えなくなります!意味ね~。
今後、LEDビカビカPCを作る可能性もあるのでそのための先行投資です。
Versa H17だと、アクリルパネルではなく普通の鉄パネルになっています。電源延長ケーブル取り付け時に早速アクリルパネルを傷つけて凹むような私のような人だとH17がいいかもしれません。
*この写真だとストレージの取り付け方法を間違えています。正しくは下の記事で。
ThermalTakeのケースVersa H18の正しいパーツ配置の方法と順番
設置
机の右側に設置しました。ケースが横に大きいですね。HDDが子ガメ、PCが親ガメのようです。
このケースで青く光っているサイドのLED加飾は、ボタンスイッチで点灯・消灯が選べます。
ファンは標準装備の120mmリア排気のみで運用しています。CPU温度40℃以下で使えているので問題なしです。
このケース、サイズは大きい(特に幅)ですが、つくりは良くストレージ固定方法のゴム足が気に入りました。コストパフォーマンスは良いです。
そして電気代検証
今まで、ドキドキの電力チェックです。
ワットチェッカーに付いているもののおさらいですが、無線の中継機、RAIDのHDD、PC、これで今まで30W。
色々UEFIで省電力設定を試して28Wが限界でしたが、今回は……14Wとなりました!
さすがにHDDにアクセスしているときは25Wほどに上がりますが、待機していると14Wです。PC自体は基本10W前後。1時間あたりの電気代は0.3円です。
比較結果 | hp 2170pの 電気代(円) |
ACアダプタ J3160NHの 電気代(円) |
hpとACの差(円) | 250W電源 J3160NHの 電気代(円) |
1日あたり | 10.8円 | 7.2円 | -3.6円 | 16.8円 |
1ヶ月あたり | 333.3円 | 223.2円 | -110.1円 | 520.8円 |
まとめ
というわけで、ACアダプター化は成功しました。省電力PCを作るならACアダプターオススメです。
しばらくこれで運用します。
今後Pico-PSUにも挑戦してみます(結局しなかったよ 2023)
今回棄権したPico-PSUについては、アメリカの製造元Mini-Box代理店であるオリオスペックで売っているのでそこで購入するのが良いと思います。気になる電源部のバックパネルもATX、SFX用が売っていますので、予算1.5~1.8万円くらいでACアダプター化できます。
どーしても80WのPico-PSUやmini-ITXケースが欲しい場合、アメリカのMini-Box.comで通販するのもアリです。購入価格の2/3ほど送料がかかるのでオリオスペックで買うのが吉かも。
Amazonだと安価な中国製の偽Pico-PSUがありますが、偽物でパーツがダウングレードされているものがあるなど色々と怖いので、少々高くても本物のPico-PSUを入手するのが吉だと思います。
ACアダプター付きケース ISK110 VESA-U3
ACアダプターの付いたケースもあります。
電源部が専用基板なので使い回しができるかどうか微妙なところはありますが、コンパクトで省電力を求めるならこちらもありかもしれません。
IN WINのChopin
mini-ITXサイズケースだとおそらくこれが正解の選択肢だと思います。
150wの80+Bronze電源付きです。
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